この文献のまとめ
Watson, Brendon O., and György Buzsáki. “Sleep, Memory & Brain Rhythms.” Daedalus 144, no. 1 (January 2015): 67–82. https://doi.org/10.1162/DAED_a_00318.
睡眠の役割について提案されている2つの仮説を2種類の睡眠に対応づけて説明することを提案した論文
ポイント
- 睡眠の役割として2つの仮説が存在する.(1)重要な記憶をシナプス結合の増強により定着させるという仮説.(2)覚醒中に増強するシナプス結合を減弱させることで脳内のシナプス強度を一定に保つという仮説.
- 睡眠には大きく2つの種類に分けられる.一つはSlow wave sleap (SWS).もう一つはRapid eye movement (REM) 睡眠.
- SWS中にはSharp-wave rippleと呼ばれる活動が脳波(or ECoG?)で見られるが,Sharp-wave ripple中,海馬で覚醒時に現れた神経活動が順序を保持しつつ覚醒時より早い周期で繰り返されていることが知られている.これは仮説(1)に対応し重要な記憶の定着を担っていると考えられている.
- REM睡眠中,シナプス結合の強度を反映すると考えられる発火頻度(本当か?)が減少することが知られている.つまり仮説(2)に対応する.
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