騒音環境下で論文を書く方法

Oです。
最近,日記しか書いてないですね。

博士後期課程を満期退学,とあるJTCに就職してから約半年が経ちました。
平日の日中は仕事,平日の早朝と夜および休日に博論を執筆する生活をしていました。
無事に(命からがら?)博論を仕上げることができましたが,その過程で思わぬ困難に見舞われまして,解決策を見出すまでに3ヶ月くらいかかりました。
思わぬ困難とは,自室がうるさすぎること。
ここでは,意図せず壁の薄い部屋に住んでしまって,周囲の騒音に悩まされて論文が書けないでいる人(もっと言えば,一般に騒音で悩んでいる人)に向けて,その対処法を記しておきます。

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背景: 就職したら壁の薄い部屋に住むことになった

とあるJTCに就職したところ,昭和の世界にタイムスリップしたかのような寮に住むことになりました。
風呂トイレキッチン洗濯機共用,部屋に水道なしの四畳半。
廊下とは薄さ5 mm(実測)のベニヤ板で隔てられており,防音性皆無です。
廊下での会話はクリアに聞き取れますし,5部屋隣の人の笑い声が聞こえてきます。
廊下を歩く人の足音もよく響いて伝わってきますし,扉を閉める音で目が覚めます。
廊下からは常に洗濯機が回っている音がしますし,夜になれば隣の部屋の人のいびき声が聞こえてきます。
論文に集中するどころか,質の良い睡眠をとることすらできずにいました。
その分家賃が安い(6千円くらい)のは嬉しいですが,論文を執筆するための環境としては最悪です。
以下,騒音環境下で論文を執筆するために私が行った4つの試行錯誤について記述します。

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試行錯誤1: ベニヤ板と壁の隙間を埋めて,吸音材・遮音シートで蓋をした

最大の弱点は廊下と壁を隔てている5 mmのベニヤ板です。
なぜか穴が空いていたり,隙間があったりして,音だけでなく虫も容易に入ってこれる状況だったので,粘着性のシートで隙間を埋めつつ,吸音材と遮音シートで防御力を上げました。
その結果は,残念ながら,「少しよくなったような気もする」くらいで微妙でした。
鉛シート貼りたい(基本的に,質量・密度が大きいほど遮音性能が高いので)。
まあ,そもそも5 mmのベニヤ板で廊下と接しているような部屋に住わざるを得ない状況になる人も少ないでしょうから,これに関しては詳細に書かなくてもいいでしょう。
虫の侵入を防げるようになっただけでもよかったです。
一応,使用した機材を記録しておきます。

試行錯誤2: ドアの隙間を埋めた(おすすめ)

次に大きな弱点は入口のドア(開き戸)-床,ドア(開き戸)-サッシの隙間でした。
風が吹き込んでくるし,虫も容易に入ってこれる大きさです。
この隙間を専用のシール材で埋めました。
若干ドアを閉めるのに力が要るようになりましたが,これは結構やってよかったと思えるくらいの満足度でした。
試行錯誤1との組み合わせもあるかも。
防音のためには,隙間を埋めて気密性を高めることが大切だと実感しました。
ドア-サッシの間のクリアランスが小さすぎるとドアが閉まらなくなる可能性がある点には注意が必要ですが,とりあえず試してみることを勧めます。

試行錯誤3: ノイズキャンセリングイヤホンを買った

部屋自体の防音性・遮音性を高めることには限界があります。
材料にしても,木よりもコンクリや金属のほうが音を遮ります(基本的には,質量・密度が大きいほど遮音性能は高いので)。
理想は部屋をコンクリや金属で囲うことですが,技術と予算が足りないため無理。
次にできることは,耳に入ってくる音を減らすことです。
そのために,まずノイズキャンセリングイヤホンを買ってみました。
結論は,まあまあ有効です。
ノイズキャンセリングと同時にお気に入りのBGMを流すなどして,耳に入ってくる音の中のノイズの割合を減らしてあげれば,周囲の不快な音も結構紛らわせられます。
カナル型のため,物理的に耳を密閉できていることによる防音効果も大きいでしょう。
しかし,充電する面倒さとバッテリーが少なくなったときのアラートが煩すぎるという難点(これはこの商品だけかも)がありました。
あと,耳の形状が特殊なのか,サイズを調整してもフィットしにくくて,私には長時間の使用は向いていませんでした。
一応買ったのはこれ。

普通のノイズキャンセリング機能付きのワイヤレスイヤホンとしてはコスパ良いと思います。

充電する必要がなく,耳の形に依存しない,気軽にとったりつけたりできる,長時間の使用に耐える防音グッズはないものか。

試行錯誤4: 遮音イヤーマフを買った(超おすすめ)

救世主です。
最高。
付けた瞬間,騒音が全く気にならないレベル(静寂と言っても過言ではない)になります
見た目ゴツいですが,持ち歩けるくらい軽いので疲れにくいです。
私が求めていたのはこれでした。
集中して考えたいときに助かり,論文の執筆が捗ります。
また,着けながら寝るの(長時間の着用)は公式には推奨されていませんが,騒音の中起きているのか寝ているのかわからない状態を続けるよりは,静かな環境で短時間でも深く眠れるのがありがたい。
(私はこれで一度寝坊しました。寝坊には注意です。)
過酷な環境で耐え続けている方,壁ドンする前に遮音イヤーマフをポチりましょう。
もはや薄い壁の賃貸やホテルの部屋にデフォルトで備え付けておいてほしいアイテムです。
世間では騒音トラブルに起因した悲しい事件がたびたび起きていますが,このイヤーマフがあればきっと未然に防げたことでしょう。
騒音に悩むすべての人類の手に届いてほしい。
私が博論を完成できたのは,このイヤーマフのおかげです。
騒音にお悩みの方,超おすすめです。

人目が気にならなければ,ラボや町中のカフェとかで付けるのもありな気がする。
人の会話が気になって集中できないときとか、かなり役立ちそう(話しかけられても気づかないリスクはあるけど)。
ちなみに,高速バスやフェリーなど,騒音リスクのある旅のお供としても現在活躍しています。

結論

騒音に悩まされるすべての人へ,3Mの遮音イヤーマフを買いましょう。
以上,ご安全に!

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