学振DC・PDは研究者の登竜門

日本学術振興会特別研究員(学振DC・PD)は研究職を志向する人々にとって一つの大きな目標となるものです.採用されれば,生活費と研究費が支給され,立派な業績にもなります.日本学術振興会(JSPS)の5年後追跡調査(2013年度-2018年度)によると,DC採用者が採用終了から5年後に常勤の研究職に就いている割合は平均77.9±4.81[%]であり,PD採用者が採用終了から5年後に常勤の研究職に就いている割合は平均89.7±2.09[%]にも及びます.(ここで,「常勤の研究職」の定義が元資料においても不明瞭です.割合を構成する項目(無職等,学生,非研究職,非常勤の研究職,ポスドクフェロー,常勤の研究職)から推察するに,「常勤の研究職」とはアカデミアのみならず,民間企業や他研究所等における研究職を含んだものであると思われます.)
以下では,博士課程の学生を想定読者として,特にDC1とDC2に着目してデータを見ていくこととします.

学振DC採用者の属性について

それでは,学振DCにはどのような属性の人たちが採用されているのでしょうか?
全ての学振DC採用者には,それぞれ受入研究者がいて,その受入研究機関があります.ここでは,彼らの大学を主とした受入研究機関に着目してみましょう.

データセットと解析について

学振DC(およびPD)採用者の情報はJSPSによって表形式で公開されています.
ここでは,2019年度のデータを使用します.
当PDFファイルの表は(氏名,カナ氏名,小区分,研究科題名,受入研究機関,部局,受入研究者,役職)という項目から成ります.
しかし,分野毎に採用者氏名の五十音順でソートされており,PDFというデータ形式も含めて,このままでは種々の解析に向きません.
したがって,解析可能な形に変換する必要があります.
ここでは,PythonのPandasにおけるDataFrameというデータ構造に落とし込むことで,解析を可能にしました.
全ての分野に渡って,受入研究機関ごとに採用者数をカウントすることで,受入研究機関別の採用者数ランキングを作成します.また,全体における主要な大学の割合を明示するために,それらの比率を表す円グラフを作成します.

 

【学振DC1】大学別採用者数ランキングとその割合

2019年度における,学振DC1の大学別採用者数ランキングとその割合は以下のようになりました.円グラフにおいて,上位8大学をラベル付きで表示します.

上位4大学の採用者数が過半数を占め,上位10大学の採用者数が全体の75%を超える割合を占めていることが窺えます.

dc1_2019_table
dc1_2019_pie

 

 

【学振DC2】大学別採用者数ランキングとその割合

2019年度における,学振DC2の大学別採用者数ランキングとその割合は以下のようになりました.円グラフにおいて,上位8大学をラベル付きで表示します.

上位5大学の採用者数が過半数を占め,上位13大学の採用者数が全体の75%を超える割合を占めていることが窺えます.

dc2_2019_table
dc2_2019_pie

 

学振DC採用者数に見られる偏りの解釈など(を書きたかった)

学振DCに関して,東京大学や京都大学をはじめとした有名な大学ほど,多くの採用者数を確保していることがわかりました.次は,この結果に基づいた解釈を書きたいところですが,単年度の結果しか乗せていないので,解釈を書くには心許ないです.あと,応募者に関するデータがないのが痛いところですね.解析結果の更新およびその解釈の執筆は近日中に行います.しばしお待ちください.

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O

博士後期課程の大学院生.科学と技術とお金が好き.

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